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2017年3月

2017年3月23日 (木)

フランスMAZDA DW601/601の規格

フランスMAZDA DW601/601の規格が少し判明しました。

また、フランスMAZDAの型番の意味がほぼ全てわかりました。

以前例えばDW601を見てみましょう。

DはEf 4V Wは増幅管 W,X,Y,Zも同じ、6はμ、1は内部抵抗となっています。つまり下記の特性値にあるRp900Ωを指します。これがDW302ですとμ約3、Rp約1500Ωとなるわけです。

DW601/601

Ef4V If1A

Epmax 250V -Egmax 34V Rp 900Ω μ 5.4 GM 6mA/V

Ep 250V Eg -34V Ip 50maが基準となります。出力は最大3.5Wです。

この時のプレート負荷抵抗がわかりませんが、これは実験をすることにしましょう。

こうしてみると、2A3並の出力管です。D404/RE604程度ではありません。そういえば、ソ連YO104もこの規格にとても近かったので、D404/RE604の規格向上とAD1への開発の間を埋めるものだったのでしょう。

PX4

1929年のOsramValvsから抜粋

Ef4V If0.6A
μ3.8  Rp1450Ω  GM2.6mA/V Pd10W  Epmax 200V
動作例 Ep200V Eg-30V Ip40ma

1931年のOsramWirelessGuideから抜粋

Ef4V If1A
μ5  Rp830Ω  GM6.0mA/V Pd12W  Epmax 250V
動作例 Ep200V Eg-26V Ip40ma   Ep250V Eg-34V Ip48ma Rl3kΩ Po2.5W

改めて見ますと、DW601/601はPX4と全く同一規格ということがわかります。また、PX4はEpmax300Vとなりますが、それに対応してかFOTOS F5もほぼ同一規格になっていきました。

このことを考えるとMAZDA DW601もきっとEpmax300Vになっていったと思います。やがてはその規格表を入手できる時が来るでしょう。

RE604

1928年のTELEFUNKENカタログより

Ef3.8-4V  If0.65A
μ3.5  Rp1000Ω  GM3.5mA/V Pd12W  Epmax 200V
動作例 Ep200V Eg-25V Ip50ma

Ef4V  If0.65A
μ  RpΩ  GMmA/V Pd10W  Epmax 250V
動作例 Ep250V Eg-45V Ip40ma

こう見ていきますと、1920-30年代に翔けて直熱三極真空管の開発・整備が終局に向かって行くのが良くわかります。

オランダ・ドイツとイギリス・フランスが実は二大派閥であったこともここに至れば明確にされます。PHILIPS D404/VALVO LK460とTELEFUNKEN RE604が規格向上させても、AD1の開発に画期をかけD404/LK460・RE604とAD1が並存していきました。

それに対し、イギリスとフランスはPX4のように規格向上をひたすら続け、結局は他のメーカーもPX4に収斂させる方向を選択していきました。

アメリカは45が45Aというプレート電圧向上させ出力アップながらも一般化されず結局は2A3 との並存になっていきました。つまりドイツ・オランダ派ということです。

面白いことにPHILIPSグループであるMullardとDario(RT)とは別の道を選んだのです。Mullard AC044はPX4化しましたが、Dario はAD1を選択したのです。この道は、E406Nの詳細な情報が入手できればハッキリするでしょう。何故オランダ・ドイツとイギリス・フランスが二大派閥であったのか、夢想することは楽しいでしょう。オーディオもロマンで夢想ですが、妄想でも捏造でもありませんので、事実によって変更を余儀なくされてしまうのです。

 

 

 

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2017年3月 1日 (水)

DO24の規格 その続き

D404F203さんのメールによるご意見を賜りました。
ご本人の転載に関するご了解を得ていませんが、ご勘弁のほど。
 
 
MOV製DO24についての個人的に妄想を巡らしてみました。
まず、MULLARD製DO24の規格とMOV製PX25の規格を同時期のもので比べてみます。

MULLARD DO24(1933)
Ef 4V   If 2A
Ep 400V   Eg -34V   Ip 63mA   Rk 540Ω
Rp 1390Ω   μ 9   Gm 6.5mA/V

MOV PX25(1934)
Ef 4V   If 2A
Ep 400V   Eg -31V   Ip 62.5mA   Rk 530Ω

Rp 1265Ω   μ 9.5   Gm 7.5mA/V

もしMOVが規格どおりのPX25をDO24としてMULLARDに供給した場合、自己バイアスのバイアス抵抗が10Ω高くなりIpがほんの少し減りますが、ほぼ問題は出ないと思われます。

これで終わっては面白くありませんので今少し掘り下げて妄想します。

PX25の内部構造は製造時の特性のバラツキが結構ありそうなラフな構造です。
規格表のデータを中心に±10%程度を合格と考えてもある程度の不合格品は出たのではないでしょうか。
31Vのバイアスが10%深くなれば34VでありMULLARDのDO24のバイアスと符合します。
もしMOVが34Vよりバイアスが深いために検査不合格となったものをMULLARDにOEM供給すれば結構な経費節減になったかもしれません。
MOVのPX25よりDO24の生産数はかなり少なかったと思われ、MULLARD側からすれば設備投資せずに販売数が増やせますのでこれまた好都合です。

私の妄想もあながち的外れではないと思いますがいかがでしょうか。
私も同意見です。
嘗て、MJにおいて、アンカツ氏が2A3のある日本メーカーの規格を載せていました。その資料が手元にはないのですが、記憶にはありました。それは、先般私がヤフオクにソ連製6B4Gを出品した際にソ連の特性表を合わせて転載しました。それとほぼ同じであったのです。
]
それによりますと、Ep250V Eg-45V 負荷2.5KΩ において Ip62±20ma、GM5.1±1.4とありました。つまり42ma~72ma程度がバラツキ範囲ということです。
 
これをRCA 2A3公表のプレート特性グラフと照合させてみましょう。
そうしますと、Ef2.5VDC Ep250VではEgは-42V~47Vとなりました。(Ef2.5VACでは+1.5V加算して-43.5V~48.5Vです) 
 
メーカーのばらつきと良否はこのようなものです。これはソ連だからではなくアメリカ・日本・イギリス・ドイツ。。。どれも同じでしょう。これが、真空管時代の実際の規格です。規格表はただそれの平均値、または最大分布値のようなものです。
MullardとMO Valveに戻りまして、仮にEgのIpに対するばらつきが±5%とします。DO24は-34Vであれば32~35.5程度がその範囲となりますし、PX25は29.5~32.5が範囲となります。それぞれ最下限と最上限が十分重なることになります。PX25やDO24の交差が10%程度あれば、一層適合するわけです。

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真空管の手直しの最中 中古管AD1の再生をしようとしたら、なんと! その1

真空管の手直しの最中 

中古管PHILIPS AD1(4683)の再生をしようとしたら、これまた、なんと! その1

Dsc_2338_2

測定するためにサイドコンタクト・ソケットに嵌め込みました。

測定値がとても良くない。何とはなしにハンダが気に食わない状態であったことを思い出し、ハンダを外してみようと考えたのです。当然、ソケットから外すのですが、しっかり嵌合されていたため、ベースとガラスが分離してしまいました。

 

 

Dsc_2339

 

これは如何に。

よくみると布テープが巻き付いています。成程、補修してあったのね。ということがようやく気付き、違和感に合点がいきました。

 

 

Dsc_2340

 

ソケットから外すには、危険が高すぎます。サイドコンタクト・ソケットに犠牲になってもらうことで、ようやく取り出すことが出来たのです。

 

Dsc_2341

 

ベースとガラスとの接着が実にいい加減でしょう。これは瞬間接着剤を使用したようで、硬い白色透明系の塊が部分的に残されていました。

 

Dsc_2343_2

 
 
こういう感じですが、わかりましょうか。
 
 

Dsc_2344

 

あまり動かすと、ジメット線が切れてしまいます。

 

Dsc_2345

 

布テープはジメット線をつないでいるようです。

 

 

Dsc_2346

 

長過ぎるリード線となり、ソケット内で折畳まねばならなくなっています。

 

Dsc_2452

 

ソケット部分を完全に分離した状態です。

 

Dsc_2453

 

繋いだ線材は銅線のようです。

 

Dsc_2454

 

これらは、03/01現在ヤフオクに出品しているSIEMENS Edの補修時に合わせて行った作業です。Edは補修されていたわけではないので、上手くいきました。こちらはどうでしょうか。この球は、以前ebayで入手したもので、ドイツにて手に入れたEdとは違います。相手を知っているのと、知らないのとの違いでしょうか。 中古品は、相手を知って、また商品を知って購入するものですが、この出来には少々驚きました。さて、どうなりましょう。続く、、、、あれもこれも続くのですが、ご勘弁を。

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