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2014年9月

2014年9月24日 (水)

UX-50 ダブル・プッシュプル・パワー・アンプ その1

以前より計画されていたアンプに50のダブル・プッシュプルがあります。アメリカのアンプ・メーカーでもあったトランス・メーカー AMERTRAN のトランスを採用する予定で準備を進めてきました。1台つまりモノラール・アンプはすべて準備ができています。ステレオにできないのでそのまま放置されているのですが、その言い訳を其処に置くことができるので便利です。

一方アメリカのJazz SPをJensen M20ウーファー(決してフル・レンジではありません)とQツィタ‐組合せで聞いてみたく、いつかレコード・コンサートに登場させる予定にしています。すべて予定ですが、決行します。そのスピーカーに組み合わせるのが、AMERTRAN 45ppのアンプで、当然トーキー用です。そして、50ppですが、こちらは当方で組立てるアンプとなります。トランスは電源を除くすべてAMERTRANです。アマトランの回路図と写真があるので、復元することができます。

倉庫整理をしていた時に、無線と実験 復刻ダイジェスト版がでてきました。それに昭和9年3月号記事としてオーディトリアム 15ワット拡大装置 伊藤喜多男 が掲載されています。この記事はアマトランを使用した50ダブル・プッシュプル・アンプ製作です。 参考図1-3

Amertran50pp1_2

増幅段アンプはシングル・プッシュプルとなっています。面白いのは、出力トランスに対して直列にチョークが挿入されていることです。

Amertran50pp2_2

電源は81x2の両波整流とし、パワー段・増幅段に供給しています。

Amertran50pp3

この50アンプは後の伊藤氏の単行本にある50アンプとは異なります。昭和16年の作品だそうです。参考図4

Utc50pp1

全段プッシュプルです。電源は水銀整流管83とマイナス電源用に80を採用しています。

以上取り纏めてみますと、

*AMERTRAN使用アンプ

AMERTRAN 547A 500Ω:150kΩ

FERRANTI AF7C ca10KΩ:123kΩ(1.75x2) または AMERTRAN 151(1:1.25x2)

メーカー名未表記 40H30MA

AMERTRAN 710 20K+20K:245k+245k(1.75x2)

AMERCHOKE 709 15H120MA

AMERTRAN 3332 3.5K+3.5K:500Ω+15Ω

電源

PT 1200VCT -150MA 15VCT-1.6A(81x2) 7.5V-1.5A(50) 7.5V-1.5A(50) 2.5V-6A(56x3)

AMERCHOKE 709 15H120MA 高圧

AMERCHOKE 854 40H60MA 低圧

*UTC使用アンプ

UTC LS-12 500Ω:110kΩ

UTC LS-25 30K:50k

UTC LS-25 30K:50K

UTC LS-52 8K:VC 12.5W

電源

PT 1100VCT-200MA 180V-20MA 5V-3A(83) 5V-2A(80) 7.5V-2.5A(50x2) 2.5V-4A(57x2+56x2)

メーカー名未表記 5H チョーク・インプット

メーカー名未表記 10H

アメリカにおいて1930年代前半は全段プッシュプルという回路が使用されておらず、30年代中期以降急速に全段プッシュプルが各社に採用されました。利点は単純簡明回路、ハム減少、バイパス・コン省略可という。同時期にFERRANTIも同様なトランスを製造しました。伊藤氏もそれに倣い全段プッシュプルに変更していったと思います。
わたしも現代式に全段プッシュプルを作ってみたいと思っています。それも全段多極管で入力トランスは200-600Ω、出力5W程度、トランスはJSです。使用スピーカー・ユニットはSIEMENS KOAXIALおよび同等品、プリ・アンプはEMT 155にします。一人静かにレコードを聴きたくなる時がありまして、このようなシステムを考えました。

それはそれとしまして、続きは浅野勇氏の50シングル・アンプと50 D・PPで、完結;魅惑の真空管アンプに記載されているものです。また、魅惑の真空管アンプ正本には50・PPアンプが記載されていますので併せて検討してみると、とても面白いことがわかります。

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2014年9月21日 (日)

ECC83 低雑音の構造

幾種類かのECC83 12AX7をチェックしていましたら、Low Noiseにする構造が各社によって異なることが分かりました。ご存知の方もいらっしゃいましょうが、ご存じでない方と私のために一部記録しておきます。

但し 先の素人の知ったかぶり、玄人の無知 その8 のアクセスが余りありません。とても大事な本質的な情報はほとんどの方には関心がないようです。それでも一部の方にはお役にたてるでしょう。

ECC83のオリジナルはアメリカといわれていますので、RCAの12AX7を基本にしていくのがよいでしょう。今回は資料が間に合いませんので、PHILIPSからにします。

欧州で最初に製造したといわれているPHILIPSのECC83を見てみましょう。アメリカ12AX7よりもEC83の方が質的に高いと嘗て言われていました。それが何を意味したのかを探ってみたいのですが、まずは形状から見て、更には測定して、最後に試聴することにします。1年ぐらいで結論が出ればよいのですが。

Bugle Boy オランダ

Miniwatt Dario

Valvo

Mullard

Matsushita

Philips 

Dsc_0474Bugle Boy 和蘭PHILIPS Heerlen

AmperexはPhilipsグループに参加してから、Bugle Boyブランドをつくったようです。製造工場もあったといいますが、詳細はわかりません。

Dsc_0471PHILIPSのLow Noise技術はまず、フィラメントにあります。コイル状です。コイル・フィラメントに絶縁材を塗布するのですが、始端終端の処理が半端でなく、綺麗に仕上がっています。

放熱孔はプレート上下、中央に丸穴があります。この丸穴はプレートに対しては半月になります。これがPhilipsの特徴で、グリッド放熱はこれでよいという結果になったのでしょう。

Dsc_0473

カソードをマイカで抑え、振動を食い止める作用を持たせています。マイカは上部2枚 厚手マイカ板と透明マイカ板を振動防止とカソード振動防止、下部2枚使用しています。

Dsc_0468
Mullard CV4004 軍用Micham

Dsc_0470

フィラメントはコイル状です。コイル・フィラメント絶縁材塗布も同じく始端終端の処理が半端でなく、綺麗に仕上がっています。

Dsc_0469

プレート形状はことなりますので、放熱口は中間にありません。カソード押えは当然ありますので、マイカの使用方法はBugle Boyと同じです。

Dsc_0480_2

松下 12AX7 ○T

Dsc_0479

フィラメントはコイル状です。コイル・フィラメント絶縁材塗布も同じく始端終端の処理が半端でなく、綺麗に仕上がっています。

Dsc_0478

プレート形状およびカソード抑えはPhilips基本です。
カソードをマイカで抑え、振動を食い止める作用を持たせています。マイカは上部2枚 厚手マイカ板と透明マイカ板を振動防止とカソード振動防止、下部2枚使用しています。

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