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2012年8月 8日 (水)

AXIOM-80のメンテナンス

アキシオム 80 の修理をしました。

レコードのお客様より、使用中のアンプに突発的雑音が発生し、音が急に悪くなったので、直して欲しいとの連絡がありました。当初、購入したところで、修理が出来ればその方が良いので、その方針でいくことになりました。その結果、ヴォイス・コイルが破損していたそうです。破損は致命的でなく補修可能なものだったので、修理を行ったとのことでした。

ところで、それで終わればハッピーなのですが。再度連絡があり、自宅にて、箱にセッティングして音出しを行ったところ、小さく音割れする、音量が不足している、他チャンネルと音が違いすぎることがわかったそうです。当然、修理が不全なのですから、完全に行えばよいわけで、手直しをしてもらうことを勧めました。

本記事があるということは、結局当舎が修理を行ったわけです。経緯をくどくとと書いたのは、これから修理をおこなったことによって判明した問題点の背景が必要となったためです。

Dsc_0651

Dsc_0652

Dsc_0655

修理を請負、点検したところ、小さく音割れをするのは鉄粉によるもの、音量不足は、ダンパー調整不良とヴォイス・コイル動作時接触と思われました。左右の音質が異なるのは、このユニットだけでは分かりません。

さて、点検調査でユニットを分解する必要が無いことが分かりましたので、鉄粉の除去、6本のダンパー調整をしました。可聴周波数による音質音量点検で、音質・レベルが一定に仕上がっていることが確認できましたので、ダンパーの補強を行なって終了です。

引渡し検査後、もう1台の修繕をお勧めしました。何故って?当然でしょう、修理・調整の出来ているものと、されていないものとは音質がまったく違うのです。

数日後、もう一台持ち込まれました。とても気に入っていたユニットの方なので、修理・調整の必要が無いと思っていたが、実際に聴いてみると、我慢できないほどの違いが出てしまったそうです。左右アンプを替え音出しをしてみても、同じことが判明しただけでした。

二台目のユニットを点検してみますと、こちらの方が状態が悪いことが分かりました。最終的に、一台目と同じに仕上がり、お客様のところでも違和感の無いことが確認されたのです。そこまで持っていく間の問題点が今回の記事記載の目的です。

2台目の課題
1台目と同じ音質・レベルにする
ところが、このユニットはいろいろ手が入っているのです。

2台目の問題点
1)フレームとマグネットとは製品化時の相手ではないと思われる 他の部品もそうかもしれない
2)ダンパーとコーン紙との接合が緩んでいる箇所がある
3)ヴォイス・コイルのリード線に緑青部分がある

1)はユニットの能率に直接係ることです。レベルが合うのかどうかは課題が残ります。
2)ダンパーのテンション調整によっては、将来コーン紙破損がおこります。
3)リード線はこれも将来断線してしまいます。
2・3)は対症療法しかありません。本ユニットの状態がそれで十分である程度の状態でした。そうでなければ、ダンパーの全面的取り付け直しやリード線交換・巻きなおしとなります。そうなると、新規にユニットを購入した方が安価になるのです。

Dsc_0654

ダンパー端末処理を補強

Dsc_0650

リード線の錆処理による変色

修理終了品の音出しは、お客様宅で、行ないました。AXIOM-80のようなユニットには、箱容量が必要ですが、大出力アンプは必要というわけではありません。多くの方がQUADをお使いのようですが、アンプの整備がおろそかになると、過大出力をつくりだせるQUADによって、ユニットを破損させます。

さて、お話は、これでお仕舞いというわけではありません。お客様宅に伺ったついでに、そのアンプの状態も点検してきました。これは次回になります。

最後に、本ユニットはオリジナルの最初のほうです。

その後、10日ほど後のことですが、結果報告ということで、ご連絡を頂きました。

アップライト・ピアノの音がグランド・ピアノになったような音になったそうです。

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